東京文化戦略2030
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4戦 略54コロナ禍でアーティスト等は厳しい状況に置かれるとともに、その経済基盤の脆弱性が明らかになりました。アーティスト等が持続的に活動を続けていくためには、中長期的な視点で経済基盤を強化していくことが必要です。また、アーティストが優れた作品を生み出し、活躍するアーティストが増えることで、新たに芸術文化に携わる人材も増加する好循環を生み出すことも重要です。そのためには、アーティスト等の収入の充実・多様化や活動の運営コストの軽減等に向け、マネジメント能力の向上やマネジメント面での支援者の獲得に係る取組を行っていきます。さらに、創作場所などのベーシックなインフラの負担軽減につながる支援も行います。このような経済的側面だけではなく、質的な側面に対しても有効な支援を行っていきます。新人から若手、中堅といったアーティストの活動・成長の段階によって、抱える課題や必要な支援は異なります。都では、これらの段階に応じて助成事業などを通じた育成支援を図ることにより、国内外で活躍できるアーティストを輩出していきます。また、アーティストの活動状況やニーズをタイムリーに把握できるようにするため、都とアーティストが意見交換できるプラットフォームを構築します。危機時においては、迅速に適切な支援を行えるような仕組みを整え、アーティストの安心感を醸成していきます。さらに、アーティストが環境問題へ取り組むなどの社会的貢献を行うことを推奨し、それによって都民や民間企業による支援マインドを醸成します。5. 「戦略」と戦略実行のための「推進プロジェクト」戦略4の考え方と方向性2

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